暗号資産で儲かった!というあなた。

ところで確定申告って、いくら儲かったら必要なんだろう?
と疑問に思っていませんか?
この記事を読めば、あなたの立場(会社員・主婦・学生・個人事業主・年金受給者)と暗号資産の利益額から、「確定申告が必要か/不要か」を判断できるようになります。
※本記事は2025年度時点の制度に基づく一般的な情報をまとめたものです。個別の税務判断は、必ず税理士または所轄の税務署にご相談ください。
確定申告が必要かどうかは「あなたの立場×利益額」で決まる

暗号資産の確定申告が必要になるラインは、あなたの立場によって変わります。「20万円」という数字は、あくまで会社員(給与所得者)の特例にすぎません。
- 会社員(給与所得者・年末調整済み):年間利益が20万円超で所得税の確定申告が必要
- 専業主婦・学生(扶養内):年間所得が48万円超で確定申告が必要
- 個人事業主・フリーランス:金額にかかわらず、既存の確定申告に合算して申告
- 全員に共通する盲点:所得税の申告が不要でも、住民税の申告は別途必要になることがある
課税対象になるのは「含み益」ではなく「確定利益」です。保有しているだけでは税金は発生しません。売却・交換・決済のタイミングで、初めて課税されます。

えっ、20万以下なら何もしなくていいんじゃないの? 周りはみんなそう言ってるよ

20万円ルールは、会社員で、きちんと年末調整をしている人だけの特例だ。
順に見ていきましょう。
会社員(給与所得者)の場合
年末調整を済ませている会社員の方は、給与・退職所得以外の所得(雑所得など)が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になります。

暗号資産の利益は雑所得です。

ブログやせどりなどの副業所得も雑所得としてカウントされるぞ
たとえば「暗号資産で15万円、ブログで8万円」の所得がある人は、合計23万円なので確定申告が必要です。
また、20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別途必要です(詳しくは後述します)。
専業主婦・学生(扶養内)の場合
扶養に入っているかたは暗号資産の利確額に注意してください。給与所得ゼロでも、暗号資産の利益が58万円を超えていると、扶養から外れる可能性があります。
現在は扶養に入れるかどうかの判定基準は所得58万円だからです。
これがパート収入だけで、58万円を超えるのであれば問題ないのです。なぜなら、給与所得の場合は給与所得控除が55万円あるので、
給与(58万円)- 給与所得控除(55万円)=3万円
3万円しか所得がないとみなされ、扶養が外される58万円のラインに満たないからです。
しかし、暗号資産の利益だけだと、給与所得控除などの控除が使えいないので、58万円以上利益がでると扶養の判定基準をオーバーしてしまい、扶養から外される可能性があるということです。
個人事業主・フリーランスの場合
個人事業主・フリーランスの方は、確定申告をしているはずです。暗号資産の利益の金額にかかわらず、確定申告の中に「雑所得(その他)」として合算してください。
「20万円以下だから申告しなくていい」という特例は、個人事業主には適用されません。
もう一つ大事なのが、事業所得との損益通算はできないこと。事業所得が黒字、暗号資産が赤字でも、事業所得から暗号資産の損失を引くことはできません。雑所得は、雑所得の中でしか相殺できないルールです。
年金受給者の場合
公的年金等の収入が400万円以下で、かつ年金以外の所得が20万円以下なら、所得税の確定申告は不要です。

もし暗号資産などの雑所得の利益が20万円を超えれば、確定申告が必要になります。
こちらも会社員と同じく、20万円以下であっても住民税の申告が必要な場合があります。年金以外の所得が少額でも、お住まいの自治体に確認しておきましょう。
副業+暗号資産で複数収入のある人
ブログ・YouTube・Webライティング・せどり・ライバー。これらの収入はすべて雑所得(または事業所得)として、暗号資産の利益と合算します。
ここまでの情報を一枚の表にまとめました。
| 立場 | 確定申告が必要な利益ライン | 住民税申告 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 会社員(年末調整済み) | 年間20万円超 | 20万円以下でも別途必要な場合あり | 他の副業所得と合算で判定 |
| 専業主婦・学生(扶養内) | 年間58万円超(基礎控除) | 所得税申告で自動連携 | 扶養から外れる可能性に注意 |
| パート主婦(給与あり) | 給与+雑所得の合算で判定 | 状況により別途必要 | 給与所得控除との合算計算 |
| 個人事業主・フリーランス | 金額に関係なく合算 | 所得税申告で自動連携 | 事業所得との損益通算は不可 |
| 年金受給者(公的年金400万円以下) | 年金以外で20万円超 | 20万円以下でも別途必要な場合あり | 自治体により扱いが異なる |
| 複数収入源あり | 雑所得の合計で20万円超 | 状況により別途必要 | 暗号資産単独で判定しない |
ご自身が該当するケースはありましたか。「自分のケースが見当たらない」という方は、後半の「困ったときの相談先」も合わせて読んでください。
雑所得20万円以下でも確定申告不要とは限らない

「雑所得20万円以下なら確定申告はしなくていい」。この言葉を信じて、確定申告の時期に困り果てた人がどれだけいたことか。
以降、これを「20万円ルール」と呼びます。落とし穴は3つあります。
落とし穴①:対象は「給与所得者かつ年末調整済み」の人だけ
20万円ルールは、給与を一箇所からもらっていて、年末調整されている人だけが使える特例です。次のような方は対象外です。
- 給与収入が2,000万円を超える人(年末調整されない)
- 給与を2か所以上からもらっている人
- 個人事業主・フリーランス・無職
- 専業主婦・学生(扶養内)
落とし穴②:所得税は申告不要でも「住民税」は別途申告が必要
これが最大の落とし穴です。暗号資産の利益が20万円以下で所得税の確定申告をしなかった場合、あなたの所得情報は税務署経由で市区町村に伝わりません。
自分で市区町村役場へ行って住民税の申告をしないと、住民税が正しく計算されないのです。
住民税の税率は、所得に対して一律10%。これを申告しないまま数年経つと、市区町村から「未申告のお問い合わせ」が届きます。

住民税って、所得税の確定申告をすれば自動で計算されるんですよね?

その通りだ!しかし、所得20万円以下で確定申告をしていない場合は、市区町村役場へ住民税の申告が必要になる。
住民税の申告は、お住まいの市区町村役場の税務課で行います。窓口で「給与所得以外の収入があったので住民税申告をしたい」と伝えれば、用紙をもらえます。
年間取引報告書と本人確認書類を持参すれば、その場で申告できる自治体がほとんどです。
落とし穴③:他の副業所得と合算して20万円判定
20万円ルールは「暗号資産単独で20万円」ではなく、「給与・退職所得以外の所得すべての合算」で判定します。下記はすべて、確定申告が必要なケースです。
- 暗号資産12万円+副業ブログ10万円 → 合計22万円(確定申告必要)
- 暗号資産12万円+メルカリ転売15万円 → 合計27万円(確定申告必要)
- 暗号資産12万円+クラウドソーシング報酬13万円 → 合計25万円(確定申告必要)
どのタイミングで課税対象になる?

「いくらから確定申告が必要か」を考える前に、「いつ利益が発生したことになるのか」を知る必要があります。
課税対象になる4つのタイミング
国税庁のタックスアンサー(No.1524 暗号資産取引に係る確定申告等について)でも明記されていますが、暗号資産で課税対象になるタイミングは大きく4つです。
- 売却時:暗号資産を日本円や外貨に売却したとき
- 交換時:暗号資産を別の暗号資産と交換したとき(BTC→ETHなど)
- 決済時:暗号資産で商品・サービスの代金を支払ったとき
- 取得時:マイニング・ステーキング・レンディング・エアドロップなどで暗号資産を取得したとき
特に多くの人がノーマークなのが、「コイン同士の交換」です。「日本円に交換していないから利益は出ていない」と思いがちですが、税務上は、BTCをETHに交換した瞬間にBTCの含み益が確定利益に変わります。
含み益は課税対象外

保有しているBTCが3倍になってるんだけど、利確していなかったら税金はかからないってこと?

売ってないなら、税金はゼロだ。保有しているだけの「含み益」には、税金はかからない。
売却・交換・決済をしていない限り、税務上の所得はゼロのままです。
「知らない間に課税」が発生する典型ケース
「日本円に交換していないから利確じゃない」と思っていても、税務上は利益が発生している。知らない間に課税されるパターンを3つ紹介します。
- BTCで買ったETHが高騰したまま売却:BTC→ETHの交換時点、ETH→円への売却時点の二段階で利益が確定する
- 暗号資産でショッピング決済:BitPayなどで決済した瞬間、保有中の含み益が確定利益として課税される
- DeFi(DEX)でのスワップ:UniswapでUNIをETHに交換した瞬間、UNI側の含み益が確定する
暗号資産どうしの交換で税金がかかる仕組みと計算例は、暗号資産どうしの交換でも税金はかかる?BTC→ETHで課税される仕組みで詳しく解説しています。
暗号資産の利益はどう計算する?

申告ラインを超えているとわかったら、次は「いくらの利益が出たか」を正確に計算するフェーズです。
暗号資産の所得は「雑所得」で総合課税
暗号資産の所得区分は、原則として「雑所得」です。給与所得などと合算して、総合課税で計算します。

株式やFXで使われる「申告分離課税(一律20.315%)」とは違うので、混同しないでください。
総合課税の累進税率は次の通りです。
| 課税所得(給与+暗号資産) | 所得税率 | 住民税 | 合計(実効) |
|---|---|---|---|
| 〜195万円 | 5% | 10% | 約15% |
| 〜330万円 | 10% | 10% | 約20% |
| 〜695万円 | 20% | 10% | 約30% |
| 〜900万円 | 23% | 10% | 約33% |
| 〜1,800万円 | 33% | 10% | 約43% |
| 〜4,000万円 | 40% | 10% | 約50% |
| 4,000万円超 | 45% | 10% | 約55% |
「億り人」と言われる人でも、利益のうち半分以上が税金で持っていかれる。これが暗号資産の現実です。
利確後は、必ず税金分を別口座にキープすることをおすすめします。税金分を確保せずに使ってしまい、翌年の納税で地獄を見た人は数え切れません。
【補足】暗号資産の税制は、いま大きな転換点を迎えています。2026年3月に成立した税制改正で、暗号資産の利益にも株式と同じ申告分離課税(約20.315%)と、3年間の損失繰越控除を導入することが決まりました。
ただし適用開始は関連する法改正の施行を待つ必要があり、早くても2028年以降になる見込みです。それまでは本記事のとおり、雑所得・総合課税として申告してください。
いつから20%になるのか、どの取引が対象になるのかは【2026年最新】暗号資産の税金20%はいつから?にまとめています。「20%を待って利確すべきか」を所得別 に計算したものは暗号資産の利確は2028年の 20%まで待つべき?をご覧ください。

最新の状況は国税庁の公式情報でご確認ください。
損益計算の方法は「移動平均法」または「総平均法」
暗号資産の損益計算には、2つの方法があります。
- 移動平均法:暗号資産を取得するたびに平均単価を計算し直す方法。リアルタイムに正確だが、計算が煩雑
- 総平均法:1年間の総取得額を総取得数量で割って平均単価を出す方法。計算が楽で、個人はこちらが一般的
個人の場合、税務署に届出をしなければ、自動的に総平均法が選択されます。

一度選んだら原則3年間は変更できないので、最初に選ぶ際は慎重に。
計算ツール・サービスの選択肢
取引件数によって、おすすめの計算手段が変わります。
- 取引件数50件未満:国税庁の「暗号資産の計算書(総平均法用)」Excelテンプレートで十分
- 取引件数50〜500件:Cryptact、Gtax、クリプトリンクなどの自動計算サービス(年間1万円〜3万円程度)
- 取引件数500件超 or DeFi利用あり:自動計算サービス+暗号資産に強い税理士の併用を強く推奨
国税庁の計算書は無料ですが、取引数が多いと手入力には気が遠くなります。
損失が出た場合の重要な注意点(雑所得の罠)
「雑所得の罠」は、絶対に押さえてください。暗号資産の所得は雑所得なので、
- 給与所得や事業所得との損益通算ができない
- 翌年以降への損失繰越もできない
株や先物・FXは、損失を3年間繰り越して翌年以降の利益と相殺できます。しかし暗号資産は、損失の繰り越しができません。

去年100万円負けて、今年100万円勝っても、プラマイゼロにはできないってこと?

そうだ!今年勝った100万円には、しっかり税金がかかるぞ。
申告しないとどうなる?ペナルティと税務署のしくみ

「バレないでしょ」という気持ちは、誰しも一度は抱きます。私も最初の確定申告のとき、心のどこかで「面倒だし、利益も少ないし、バレないかな」と思いました。しかし、バレたときのペナルティを調べて、身の毛がよだちました。
無申告加算税・延滞税・重加算税の金額
申告しなかった場合、本来の税額に上乗せされるペナルティがあります。代表的な3つを押さえてください。
| ペナルティ名 | 税率の目安 | 発動条件 |
|---|---|---|
| 無申告加算税 | 15〜30%(自主申告で軽減あり) | 申告期限を過ぎてから申告した場合 |
| 延滞税 | 年利約2.4〜8.7%(年により変動) | 納付期限を過ぎた日数に応じて |
| 重加算税 | 35〜40% | 意図的に隠していたと判定された場合 |
具体例として、本来50万円の納税を意図的に隠していた場合を見てみましょう。
- 本税:50万円
- 重加算税(40%):20万円
- 延滞税(仮に2年放置):約5万円〜
- 合計:約75万円超(本税の1.5倍)
「面倒だから後でいいや」という判断が、こんな形でお仕置きを喰らいます。
最悪のシナリオは、追徴課税が支払えず、銀行口座を差し押さえられるパターンです。

利益が出た場合は確定申告は必須ですね。
「バレないだろう」が通用しない3つの理由
「税務署が暗号資産まで追えるわけない」という時代は、もう終わっています。理由は3つ。
- 取引所への照会:国内取引所は、税務署からの照会に対して情報を提供する義務がある
- CRS(共通報告基準):海外口座の情報も、各国の税務当局間で自動的に交換される枠組みが整っている
- SNSの自慢投稿:「億り人になりました!」と顔出しでXに投稿していたら、税務署は簡単にあなたを特定できる
SNS自慢投稿は、本当に多いです。XやYouTubeで「暗号資産で●●万円稼ぎました!」と発信していて、確定申告をしていない人は、ほぼ確実に税務署に目をつけられると思ってください。
過去年分の遡及申告(そきゅうしんこく)も可能
「過去にやってしまった……どうしよう」と青ざめているかたへ。気づいた今が、いちばん傷が浅いです。
過去の申告漏れは、原則5年(重加算税対象の悪質な場合は7年)まで遡って税務署が調査・課税できます。逆に、自主的に申告(修正申告)すれば、加算税が大きく軽減されるケースが多いです。

税務署から指摘される前に自主申告するのと、指摘されてから申告するのとでは、加算税率が10〜15%ほど変わるぞ。
迷っているなら、まずは税理士か税務署に相談してください。
確定申告の手順(5ステップ)

ここまで読んで、「自分も申告しなきゃ」と決意したのではないでしょうか。具体的な手順を5ステップで解説します。
ステップ1:取引履歴を取得する
利用しているすべての取引所から、年間の取引履歴をダウンロードします。
- 国内取引所:マイページから「年間取引報告書」をダウンロード(1月下旬〜2月上旬に発行されることが多い)
- 海外取引所:CSV形式で全期間の取引履歴をダウンロード
- DEX(Uniswapなど):自分のウォレットアドレスから、Etherscan(イーサスキャン)などでトランザクション履歴を取得し、計算ツールに連携

CSVとは表形式のデータファイルのこと。スプレッドシートなどに貼り付けられます

トランザクション履歴とは、送金・交換などの取引履歴のことです。
ステップ2:損益を計算する
取得したデータをもとに、年間の損益を計算します。取引数が少ない人は国税庁の「暗号資産の計算書(総平均法用)」Excelに手入力、多い人はCryptact・Gtax・クリプトリンク等の自動計算サービスを利用しましょう。
ステップ3:確定申告書を作成する
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、画面の指示に従って入力します。暗号資産の利益は「収入金額・所得金額の入力」→「雑所得(その他)」の欄に入力します。入力項目は以下のとおりです。
- 種目:「暗号資産」
- 名称:取引所名(複数ある場合は代表+「他」)
- 所在地:取引所の所在地
- 収入金額:年間の総収入
- 必要経費:取引手数料、計算ツール利用料、書籍代など
ステップ4:納税する
申告書を提出したら、納税します。納付方法は複数あります。
- 銀行・信用金庫・コンビニ(30万円以下)
- クレジットカード納付(決済手数料あり)
- 振替納税(口座振替)
- e-Tax電子納税(ダイレクト納付など)
納付期限は原則3月15日(年により多少前後します)。期限後の申告も可能ですが、無申告加算税の対象になり、期限を過ぎると延滞税が日割りで加算されます。
ステップ5:必要なら住民税申告を別途行う
確定申告をしなかった人(20万円以下の会社員等)だけ、お住まいの市区町村役場で住民税申告を行ってください。
必要書類は、年間取引報告書(または取引所のCSV)と本人確認書類。窓口で「住民税の申告をしたい」と伝えれば、用紙と書き方を教えてくれます。

確定申告をした人は、住民税は自動連携されるので追加手続き不要だ。
よくある質問(FAQ)

Q. ステーキングやエアドロップでもらった暗号資産も課税対象?
はい、課税対象です。取得時点での時価で、雑所得として計上が必要です。さらに、その後そのコインを売却したときに、売却益分が再度課税対象になります(取得時の時価が取得原価になります)。
Q. 海外取引所(Bybit・Bitgetなど)の利益も申告必要?
はい、必要です。日本居住者は全世界所得が課税対象です。
海外取引所の取引履歴をCSVでダウンロードし、円建てに換算して計算してください。
CRS(共通報告基準=各国の税務当局がお互いに金融口座の情報を交換する仕組み)により、税務署は海外口座情報も取得できるため、「海外だからバレない」は通用しません。
Q. NFTの売買利益はどう扱う?
NFTは性質や取引頻度によって、雑所得・譲渡所得・事業所得のいずれかに分類されます。
営利目的での継続的売買は雑所得・事業所得、コレクション目的での偶発的売却は譲渡所得という整理が一般的ですが、個別判断が必要なケースが多く、税理士への相談を推奨します。
Q. 含み損のまま放置していますが、申告は必要?
売却していない含み損は申告不要です(含み益と同じ扱い)。
ただし損切り売却した場合は、その年の他の暗号資産利益と相殺できます。「損が確定すると相殺できる」ことを知ったうえで、含み損のまま持ち続けるか損切りするかを判断してください。
Q. 取引履歴がもう取れない取引所がある場合は?
まずは取引所のサポートに、履歴の再発行をメールで依頼してください。
閉鎖された取引所の場合は、自分のウォレットアドレスから入出金履歴を辿ったり、購入時の銀行振込明細を集めたりして、可能な限り再構築します。
困ったときの相談先

「自分のケースは特殊で、自分で判断するのは怖い」。そう感じたら、迷わず専門家に相談してください。
税務署の無料相談
確定申告期(2月中旬〜3月中旬)には、各税務署で無料相談を実施しています。事前予約制の場合が多いので、所轄の税務署のホームページで確認してください。
電話で「暗号資産の確定申告について相談したい」と、事前に伝えておくとスムーズです。
暗号資産に強い税理士を見つける
取引数が多い、海外取引所・DeFi・NFTを利用している、過去の申告漏れがある。こうしたケースは、税理士への依頼を検討してください。
- 探し方:「暗号資産 税理士」で検索、または税理士紹介サービスを利用
- 費用相場:取引件数・所得額により5万円〜30万円程度
- 依頼時期:12月〜1月のうちに連絡(2月以降は繁忙期で受付終了の事務所が多い)
国税庁のFAQを見る
最も信頼できる一次情報は、国税庁のタックスアンサー No.1524「暗号資産取引に係る確定申告等について」です。制度改正があった場合もここで確認できます。詳細は国税庁の公式サイトをご確認ください。
まとめ:暗号資産の確定申告で、最初にやるべきこと

最後に、この記事の要点を整理します。
- 会社員:年間20万円超で確定申告必要(住民税は20万円以下でも別途必要な場合あり)
- 専業主婦・学生:年間48万円超で確定申告必要
- 個人事業主・年金受給者・複数収入源:状況に応じて判定
- 課税対象は「含み益」ではなく「確定利益」(売却・交換・決済・取得時)
- 雑所得は、給与所得との損益通算不可・損失繰越不可
- 申告しないと無申告加算税15〜30%、悪質判定で重加算税40%
申告が必要な方は、すぐに「年間取引報告書のダウンロード」から始めてください。申告が不要な方も、住民税の申告の有無だけは確認を。
暗号資産の世界は儲かる話ばかりが目立ちますが、税金とセットで考えないと痛い目を見ます。
あなたがこの記事を読んだことで、最悪のシナリオを回避できることを願っています。
※本記事は2026年度8月時点の制度に基づく一般的な情報をまとめたものです。税制は変更される可能性があり、また個別の状況によって取扱いが異なる場合があります。最終的な税務判断は、必ず税理士または所轄の税務署にご確認ください。