【2026年最新】暗号資産の税金20%はいつから?申告分離課税で変わること・変わらないこと

【2026年最新】暗号資産の税金20%はいつから?申告分離課税で変わること・変わらないこと
ぼー
ぼー

暗号資産の税金が、株と同じ20%になるらしいよ

2026年に入って、このニュースを目にしたかたは、多いのではないでしょうか。

制度は正式に法律として成立しました。ただし、適用が始まるのは早くても2028年1月1日からです。しかも、すべての取引が20%になるわけではありません

この記事では、「いつから」「何が」「どこまで」変わるのかを、2026年7月時点で確定していることと、まだ決まっていないことに分けて整理します。

【この記事の更新履歴】
2026年7月27日:金融商品取引法等改正法の成立(7月15日)・公布(7月23日)を反映して公開。今後、施行日を定める政令や対象銘柄の詳細が出しだい、この記事を更新していきます。

20%が適用されるのは「早くても2028年1月1日」から

2028年1月1日から20%適用

今回の税制変更は、2本の法律がセットで動いています。

  • 税金のルールを変える法律(令和8年度税制改正)→ 2026年3月31日に成立・公布済み
  • 暗号資産を「金融商品」として扱う法律(金融商品取引法等の改正)→ 2026年7月15日に成立、7月23日に公布済み

ポイントは、税金の新ルールがスタートする時期です。法律には「金商法改正の施行日が属する年の、翌年1月1日以後の譲渡から適用する」と書かれています。

金商法改正の施行は「公布から1年以内」、つまり遅くとも2027年7月22日までに行われます。準備期間はおよそ1年とされているため、現実的なシナリオは「2027年中に施行 → 2028年1月1日から20%スタート」です。

時期できごと
2025年12月税制改正大綱で「20%の分離課税」の方針が決定
2026年3月31日税制改正法が成立・公布(分離課税20%が法律になる)
2026年7月15日金商法等改正法が成立
2026年7月23日同法が公布(施行は公布から1年以内)
2027年(見込み)金商法改正が施行
2028年1月1日(見込み)申告分離課税20%の適用スタート
ぼー
ぼー

えっ、じゃあ今年や来年の利益は、今までの税金のままなの?

緑茶好き
緑茶好き

そうだ。適用開始までは、今まで通り雑所得の総合課税。今年の利益は、来年2〜3月の確定申告で従来のルールのまま申告するぞ。

何が変わる?最大55%→一律20%のインパクト

税率55%→20%へ

現在、暗号資産の利益は「雑所得」として給与などと合算され、所得が大きいほど税率が上がる総合課税です。住民税10%を合わせると最大55%。半分以上が税金という水準でした。

新制度では、これが所得税15%+住民税5%=一律20%(復興特別所得税を含めると20.315%)になります。株式や投資信託とほぼ同じ扱いです。

どれくらい違うのか、例を見てみましょう。課税所得900万円の会社員が、暗号資産で300万円の利益を出した場合です。

現行(総合課税)新制度(分離課税)
適用税率約43%(所得税33%+住民税10%)20%
300万円の利益にかかる税金約129万円約60万円

※税率は目安です。実際は各種控除により変わります。

この例では差額は約70万円。所得が高い人ほど、この差はさらに広がります。長年「暗号資産の税金は高すぎる」と言われてきた状況が、大きく変わることになります。

まほこ
まほこ

株式投資と同じ税率になる」と覚えるとわかりやすいですね。

すべての取引が20%になるわけではない

20%分離課税が適用。2つの条件あり。

今回の改正で一番誤解されやすいのがここです。20%の分離課税が適用されるには、2つの条件を両方満たす必要があります。

  1. 「特定暗号資産」を売ること(対象銘柄については次の章で解説します)
  2. 国内の登録業者(国内取引所)を通じて売ること

以下の取引は改正後も総合課税(最大55%)のままです。

  • DEX(分散型取引所)での売却・スワップ
  • 海外取引所での売却
  • 個人間での直接売買
  • ステーキング・マイニング・レンディングなどの報酬の受け取り
  • 「特定暗号資産」に該当しない銘柄の売却

同じビットコインでも「どこで売るか」で税率が変わる時代になります。

国内取引所の選び方は、暗号資産の取引所の選び方・比較で詳しく解説しています。

「特定暗号資産」とは?対象銘柄はこれから決まる

特定暗号資産とは?

20%の対象になる「特定暗号資産」とは、ざっくり言うと改正金商法のもとで登録簿に登録された暗号資産のことです。

ビットコインやイーサリアムなど、国内取引所で広く売買されている主要銘柄は対象になる見込みです。一方で、国内取引所に上場していない銘柄や、いわゆる草コインは対象外になる可能性があります。

対象銘柄の正式な線引きは、今後の財務省令などで確定します。現時点で「この銘柄は確実に20%」と断言できる公式リストはまだありません。確定しだい、この記事を更新します。

損失の「3年繰越控除」もできるようになる

損失の3年繰越控除

税率と並ぶもうひとつの大きな変更が、損失の繰越です。

現在の雑所得では、去年100万円の損をしても、今年の利益と相殺することはできません

新制度では、分離課税の対象となる売却で出た損失を、翌年以降3年間にわたって利益から差し引けるようになります。

ただし、自動では適用されません。次の3つをすべて満たす必要があります。

  1. 損失が出た年に、明細書を添付して確定申告をする
  2. その後も毎年連続で確定申告を続ける(取引がなかった年も
  3. 控除を受ける年の申告にも、計算の明細書を添付する

途中で1年でも申告が途切れると、繰越の権利は消えてしまいます。株式の繰越控除と同じ仕組みです。

まほこ
まほこ

「取引しなかった年も申告を続ける」が意外な落とし穴です。手帳やカレンダーに毎年の申告を習慣として組み込んでおきましょう。

いま持っている暗号資産はどうなる?適用開始までの過ごし方

持っている暗号資産使い方。

「新制度が始まる前に買ったコインは対象外なの?」という疑問を持つ方も多いはず。

安心してください。いま保有している暗号資産も、適用開始日以降に国内取引所で売れば20%の対象になります。買った時期は関係ありません。取得価額(買った値段)もそのまま引き継がれます。

逆に言えば、適用開始前(2026年・2027年の見込み)に売って利益が出た分は、従来どおり雑所得として総合課税で申告します。確定申告の具体的な手順は、暗号資産の確定申告のやり方にまとめています。

ぼー
ぼー

じゃあ、2028年まで売らずに我慢すれば、税金が半分以下になるかも…?

緑茶好き
緑茶好き

理屈の上ではそうだが、待っている間に価格が下がれば元も子もない。税率だけで売り時を決めるのは危険だぞ。

「待つべきかどうか」を考えるときは、次の3点を押さえておきましょう。

  • 施行日はまだ確定していない:適用開始が2028年1月というのは有力な見込みであって、政令はこれから
  • 待つ間の価格変動リスク:税率差より値下がりの方が大きければ本末転倒
  • 分離課税でも「合計所得金額」には入る:扶養控除や住宅ローン控除などの判定に影響します

よくある質問(FAQ)

Q. 税率20%はいつから始まりますか?

金商法改正の施行日が属する年の「翌年1月1日」からです。施行は公布(2026年7月23日)から1年以内と定められており、2027年中の施行が有力なため、2028年1月1日スタートが現実的な見込みです。正式な日付は今後の政令で決まります。

Q. いま持っているビットコインも20%の対象になりますか?

なります。買った時期は問われず、適用開始日以降に国内取引所で売却した分から新しい税率が適用されます。取得価額の計算し直しなどもありません。

Q. ステーキング報酬はどうなりますか?

報酬を受け取った時点の課税は、改正後も総合課税のままです。受け取ったコインをその後、国内取引所で売却したときの譲渡益は、条件を満たせば分離課税の対象になります。

ステーキングの仕組みは暗号資産のステーキングとはで解説しています。

Q. 会社員の「20万円ルール」はなくなりますか?

今回の改正で20万円ルール自体が変わるという情報は、現時点ではありません。少なくとも適用開始までは、現行どおり「給与以外の所得が20万円を超えたら確定申告」という考え方で問題ありません。ただし20万円以下でも住民税の申告は別途必要なので注意してください。

Q. 扶養に入っている家族が売却した場合はどうなりますか?

ここは要注意です。分離課税になっても、利益は「合計所得金額」に算入されるため、金額によっては扶養から外れる可能性があります。「税率が下がったから気にしなくていい」とはならない点に気をつけてください。

確定していること・まだ決まっていないこと

暗号資産税制改正で確定していること。確定していないこと。

確定していること

  • 申告分離課税20%(復興特別所得税込み20.315%)は法律として成立済み
  • 対象は「特定暗号資産」を「国内の登録業者」を通じて売った場合のみ
  • DEX・海外取引所・ステーキング報酬などは総合課税のまま
  • 損失の3年繰越控除が導入される(毎年連続の申告が条件)
  • いま保有している分も、適用開始後の売却なら対象

まだ決まっていないこと

  • 金商法改正の正式な施行日(=適用開始が2027年か2028年かの確定)
  • 「特定暗号資産」に入る銘柄の正式なリスト

適用開始までの数年間は、これまで通りのルールで確定申告が必要です。申告の手順やペナルティについては、暗号資産の確定申告ガイドをあわせてご覧ください。

一次情報はこちらで確認できます。

※本記事は2026年7月27日時点で公表されている情報に基づく一般的な解説です。個別の税務判断は、必ず税理士または所轄の税務署にご相談ください。