・出金しようとしたら、膨大な手数料を払え!と言われた
・暗号資産取引所サイトに、急にログインできなくなった
そんな経験はありませんか?
詐欺に合ったときに、真っ先に気になるのは「間違って送った暗号資産は戻るのか」ということ。
でもここで焦って行動しないでください。
焦って動くと、本来戻ってくるかもしれない暗号資産まで失うことがあります。「やばい」と思い、慌てて相手をブロックすれば、やり取りの記録も消えてしまい、証拠がなくなります。
この記事では詐欺に気づいたときに、すぐにやることを順番に解説します。残す証拠、相談先、やってはいけない行動をまとめました。
暗号資産で誤送金した分を取り戻すのは難しいですが、一部の資産は戻る可能性はあります。
これ以上被害を広げないために、証拠を残してまずは今日中に#9110へ電話しましょう
暗号資産詐欺に遭ったら、最初にやる3つのこと

詐欺に気づいたときに、頭が真っ白になるのはわかります。
まずはこの3つだけ覚えてください。
- 返金を誘いに、手数料を求めてくるが絶対に払わない
- 相手をブロックする前に、証拠を残す
- 今日中に#9110へ電話する

でも「手数料を払わないと出金できない」って言われてるんだけど…

絶対に払ってはダメだ。手数料は、出金する残高から差し引かれるんだ。
詐欺相手のブロックすると、トーク画面が見られなくなることがあるので、まずはスクショなどでやりとりの証拠を残しましょう。
銀行振込をしたかたは、証拠集めより先に銀行へ電話して、犯人がお金を引き出す前に、振込先の口座を止めてもらってください。
まだ詐欺かどうかわからないかたは、次の3つを確認してください。1つでも当てはまれば、詐欺として動いたほうが安全です。
詐欺を疑うべき3つのサイン
・出金するのに「手数料」「保証金」「税金」を先に払えと言われた
・SNSで知り合った人に、知らない投資サイトやアプリを勧められた
・「必ず儲かる」「元本保証」と言われた
暗号資産詐欺の証拠は、相手をブロックする前に4つ残せ

残す証拠は次の4つです。
- 詐欺業者とのやり取りの記録
- 送金の記録
- 相手のサイトやアプリの情報
- 時系列のメモ
やり取りの記録は、トーク画面を最初から最後までスクリーンショット
LINE・X・Instagram・マッチングアプリなどのトーク画面を、スクショで残します。

最初のあいさつから最後のメッセージまで、全部撮ってください。
特に大切なのは
「やり取り」のスクショをする上で大切なこと
- 投資に誘われた言葉や、儲け話の説明
- お金を送るよう指示されたもの
- 相手のプロフィール画面とアカウントIDや電話番号
- 招待された投資グループの画面と参加者の一覧
相手の表示名は、あとから自由に変えられます。
相手を探す手がかりになるのは、アカウントIDや電話番号です。
送金記録は、支払った方法で変わる
暗号資産で送った2つの英数字を控えます。
- 送金先アドレス:相手に「ここに送って」と指定された宛先
- トランザクションID:送金1回ごとに付く番号です。
どちらも、取引所アプリの「送金履歴」や「出金履歴」の詳細画面に載っています。

長い英数字なので、手で書き写さずにコピーして保存しましょう。
銀行振込やクレジットカードで払った場合の控えるべきものと一緒に表にまとめました。
| 払った方法 | 控えるもの |
|---|---|
| 暗号資産で送った | 送金先アドレス・トランザクションID・通貨の種類と数量・日時 |
| 銀行振込で払った | 振込先の銀行名・支店名・口座番号・口座名義・振込明細 |
| クレジットカードで払った | 利用明細・支払先の名前・日時と金額 |
送金先アドレスとトランザクションIDがあれば、警察はお金の流れを辿れます。
相手のサイトやアプリの画面とURLを記録
- 誘導された投資サイトのURLと画面
- 残高の画面と出金できないことが分かる画面
- 入力させられたアプリの名前とダウンロードしたURL
- 見せられた資料や「運用実績」の画像
偽の投資サイトは、ある日突然消えます。見られるうちに、すべて撮影しておきましょう。
時系列のメモは、いつ・いくら送ったかを1行ずつ書く
相談窓口では最初に必ず経緯を聞かれます。

いつ、いくら送ったかなんて、もう覚えてないよ…

覚えていなくても大丈夫だ。
日付と金額は取引所アプリの送金履歴や銀行の振込明細に残っている。
- 時系列の書き方の例
- 5月10日 Instagramで「田中」と名乗る人からDMが届く
5月14日 LINEの投資グループに招待される
5月20日 投資サイトに登録し、ビットコイン10万円分を送金
6月3日 追加で30万円分を送金
6月15日 出金を申請すると「保証金20万円が必要」と言われる
被害額の合計:40万円
最後に被害額の合計を書いておくと、すぐ本題に入れますので、スムーズに事が運びます。
スマホが壊れたり誤って消したりすると取り戻せないので、集めたスクショとメモは、GoogleドライブやiCloudにも保存しましょう。
暗号資産詐欺の相談先は#9110、銀行振込なら銀行へ電話

最初に電話する先は、支払い方法で変わります。
自分に当てはまるものを下記の表で確認してください。
| 払った方法 | 電話する順番 |
|---|---|
| 暗号資産で送った | 警察の#9110 |
| 銀行振込で支払った | 振込先の銀行(すぐに)→ 警察の#9110 |
| クレジットカードで支払った | カード会社 → 警察の#9110 |
どの支払い方法でも、最後は#9110に相談します。
何から手をつければいいか分からないときは、188も手段の一つです。

被害は5万円くらいだし、警察に電話するほどじゃないかな…

金額の大小は関係ない!
詐欺グループは大勢の人から少しずつお金を集めている。ぼーの情報が、他の被害とつながり捜査が進むこともあるんだ。
警察相談専用電話の#9110では、被害届の相談ができる

#9110とは緊急ではない相談を受け付ける警察の電話番号なんだ

全国どこから電話をかけても、地元の警察の相談窓口につながるのよね
詐欺の被害届を出したいときも、まず#9110で相談できます。警察署へは、集めた証拠と時系列メモを持っていきましょう。
受付は、多くの地域で平日の日中だけです。
夜間や休日は、警察庁のサイバー事案に関する相談窓口から、各都道府県警察の相談先を探せます。

相手に脅されているなど、身の危険があるときは110番に電話してくれ!
何をすればいいかわからないときは、消費者ホットラインの188に相談

188とは、近くの消費生活センターにつながる電話番号です。「いやや(188)」と覚えておきましょう。
相手が業者を名乗っている場合や、次に何をすればいいかわからないときに使用します。相談員が、あなたの状況に合わせた対処のしかたを教えてくれます。
銀行振込をしたなら振込先の銀行にすぐ電話
銀行に詐欺の被害を伝えると、振込先の口座を止めてもらえることがあります。口座にお金が残っていれば、被害者に分けて返す仕組みがあるからです。
振り込め詐欺救済法という法律で決まっています。
しかし、犯人がお金を引き出してしまうと、お金は戻らなくなるので、早めの対処をしてください。
電話する先は振込に使った銀行か振込先の銀行です。振込明細を手元に置いてから電話しましょう。
※暗号資産で直接送った分は、「口座にお金が残っていれば、被害者に分けて返す仕組み」の対象外です。
クレジットカードで支払ったなら、カード会社に電話
カードの裏面に書いてある電話番号にかけ、詐欺に遭ったことを伝えると、支払いを止められるかどうか調べてもらえる場合があります。
電話の前に利用明細を手元に用意しておいてください。
カード会社への連絡が終わったら、#9110にも相談しましょう。
暗号資産詐欺にあった後にやってはいけない4つのNG行動

詐欺の被害に遭った人は、何度でも狙われやすくなります。
これ以上詐欺師に狙われないように、4つのNG行動を学んでください。
「手数料を払えば出金できる」と言われても応じてはいけない

手数料を払っても出金はできず、「保証金」「税金」「凍結解除の費用」などと呼び方を変えて何度も請求してきます。
「税金だから払って」と言われても、信じないでください。
暗号資産の税金は確定申告をして税務署に納めます。取引所や相手に払うものではありません。
「被害金を取り戻します」という業者を信じない
被害に遭った人のもとには、「お金を取り戻せます」という広告や連絡が届きます。
その多くは、着手金だけ取って何もしない二次詐欺です。

弁護士ではない業者が、報酬をもらって返金の交渉をするのは法律で禁止されている
弁護士に相談したいときは、法テラス(0570-078374)に問い合わせましょう。法テラスは、国がつくった法律相談の案内窓口です。
収入や資産が一定以下なら、無料で弁護士に相談できます。
一人で返金の交渉を続けてはダメ
「返金するから待って」と言われて、やり取りを続けるのは危険です。相談が遅れるほど、詐欺師はお金を別の場所へ移していきます。

「警察に言ったら、お金は二度と戻らない」って言われたんだけど…

それは相談に行かせないための脅しだ。本物の取引所が、警察への相談を止めることはない。今日中に#9110へ電話するんだ。
アプリの退会やアカウントの削除はちょっと待って
腹が立って、アプリやアカウントを消したくなる気持ちは分かります。しかし削除すると、トーク画面などの証拠もまとめて消えます。
すべての相談が終わるまで、アプリやアカウントはそのまま残しておきましょう。
暗号資産詐欺についてのよくある質問

送ってしまったお金は返ってきますか?
払った方法によって変わります。
暗号資産での送金は、あとから取り消せないので、取り戻すのがとても難しいのが現実です。しかし犯人が捕まれば、お金を取り戻せる可能性はあります。
銀行振込で払った分は、口座にお金が残っていれば一部が戻る可能性があります。
銀行へ即座に電話して、被害を伝えましょう。
「必ず取り戻せます」と促してくる業者には要注意。まず間違いなく詐欺です。
詐欺で失ったお金は、確定申告で税金を減らせますか?
残念ながら税金は減らせません。
詐欺の被害は、雑損控除の対象外です。
雑損控除とは、災害や盗難で失った財産の分だけ税金を軽くする制度のことです。国税庁のタックスアンサーでも、詐欺は対象外と書かれています。
家族に知られずに相談できますか?
はい、できます。
#9110も188も、相談の内容を勝手に家族へ伝えることはありません。
しかし被害のあとは、二次詐欺の連絡が増えます。信頼できる人を1人だけ決めて、話しておくと安心です。
暗号資産詐欺に遭った場合に「今日やること」チェックリスト

- 追加の手数料などのお金は何と言われても払わない
- 銀行振込したなら、まず振込先の銀行に電話する
- 詐欺サイトのアプリをブロックする前に(やり取り・送金・サイト・時系列メモ)の証拠を残しておく
- 証拠はアイクラウドなど、スマホ以外の場所にもコピーする
- カードで払ったならカード会社に即座に電話
- 今日中に#9110へ電話
- 「必ず取り戻します」という業者は相手にしない
窓口の詳しい情報は、警察庁の相談窓口と消費者庁の消費者ホットラインで確認できます。
よくある詐欺の手口は、暗号資産詐欺の手口と見分け方で解説しています。
これから安全に取引したい方は、国内取引所の比較も参考にしてください。
※この記事は2026年10月2日時点の情報をもとにした一般的な解説です。
身の危険があるときは110番へ、個別の対応は警察・消費生活センター・弁護士に相談してください。